3日目、呪術師、アグスティン宅での浄化の治療最終日を向かえる。
治療といっても、使うのは、マラカスと、呪文と、息と呼吸と香水と歌と精霊。
作日からずっとめまえがすごくてふらふら。
アグスティンが、いつもの呼吸音にくわえて、最終段階なのか、ぴょこぴょこいう音が鳴るふしぎな呼吸で悪い呪術やエネルギーを排出する。
儀式の終わりと共に、私の具合は最悪になった。
イスに座っていることもままならず、途中で床に倒れこむ。。。
大丈夫か。私。。。
貧血なのか、呪術のせいなのか、なにかの病気なのか、いったいなんなのか。。。
「体の中で2つの呪術が戦うと体がたえきれずこうなる。でも少したてば大丈夫。心配ない。」
シャーマンは、横たわった私の上から、マラカスで音をならし、魔法の精霊たちの歌をうたい、、香水を口に含みブーッと吹き付けてくる。
魔法使いのルビーちゃんは頭もんだりして現実的に対処してくる。
遠い意識のなか、「マラカスと精霊の歌、盛り上がってるなぁ。。。」
…そんなことを思う。
しばらくして二人のおかげて、フラフラながらようやくイスに座ることができるようになると、シャーマンが言った。
「娘がもうすぐ出産予定だ。日本人の名前を子供につけてやってくれ。」
え!?そんな責任重大な大役無理無理無理。。。具合悪かったことをすっかり忘れた。
せめて1週間かかると説得してみたが、今きめてほしいという。名前はさぁ、画数とかあるんでしょ。じっくり考えなきゃ。
シャーマンの娘:「私、あなたの名前がいい。KINUKAでしょ。生まれてくるの女の子だし。」
私:「え?まじで?やめときなよ。」
シャーマン:「キヌカ・パウンドロ・イダルゴにする。決定!」
簡単な家族会議の結果、私の考えた、ほかの候補の名前を無視し、ジャングルの
シャーマン家にKINUKAという女の子が、近いうちに生まれてくることに決定した。
今日、明日あたりに、出産予定のエルラ。
「ガンバッテ!元気なジャングルのキヌカを産んでね。」
なんだか、ジャングルに生まれなおす気分だ。
私の両親も大変喜ぶことであろう。。
(あ、そうだな。まだ、ペルーに来てることいってないや。。。)
「あなたの名前なに?」
シャーマン、アグスティンの娘さんに聞く。
「エルラ」。
私:「いい名前じゃない。私が子供産んだらその名前つけていい?」
エルラ:「交換ね。」
私の、いつか現れるかもしれない子供の名前も決定した。
なんだかシャーマン家のファミリーになったかのようだった。
エルラの子供達。
よく笑うエルラの子供達。じき、呪術師になるのだろうか。。。
アグスティン:「お礼に、この液体に幸運の魔法をかけておくよ。」
私がお願いしていた、アヤワスカの液体でつくった絵具に魔法を入れてくれるシャーマン。
これはジャングルの種などを意図と共にグリッドする魔法、(精霊グリット用)の魔法のアヤワスカ・タペストリー(壁掛け)を制作するための絵具に使う予定だ。
濃い色の部分は木の樹液、薄い茶色の部分はアヤワスカの魔法の絵具でペイントされている。
木の皮に描かれた、丸い形のマークはアヤワスカの輪切り(フラワー・アヤワスカ)のシンボル
。
淵はアヤワスカの枝をモチーフにグリッドされている。
数日後、ルビーちゃんの薬草風呂とのコンビネーションで、どういうわけか体調が回復した。
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